blog

4.6 メジャーデビューがなくなった話と、これからのこと

こんにちは。
小林未季です。

昨年の7月から書いては直し、今日に至ります。
タイトルの通りです。

センシティブな内容なので、書いていいものか悩んだのですが、
関係者の方々にやさしく背中を押していただき、お伝えすることにしました。

少し長くなりますが、お付き合いください。

—————–


2016年、『キャスタウェイ』を発表しました。
そのMVがきっかけで、とあるアニメーションの主題歌の依頼をいただきました。
声をかけてくださったのは「劇場版ベヨネッタ ブラッディフェイト」等の作曲をされている和音正人さんでした。

はじめは詐欺ではないかと疑ってしまったのですが(あの時は大変失礼しました!)
しっかりと考える時間をいただき、お引き受けしました。

そこからは、思いつく限りのことはやりました。
ボイトレに通ったり(日髙悠里先生、大変お世話になりました!)
ダイエットしたり(これはあまり成果が出なかった)
インタービューの練習もしたりしました。

素晴らしい環境下でいろんな方に支えていただきながら、
なんとかレコーディングを終え、
素敵な劇伴のレコーディングにお邪魔し、関係者の方々にもご挨拶をし、
さあ、あとはアニメの完成と発表を待つだけ。楽しみですね。という状態でした。



2020年、そのアニメーションは、思いもよらないかたちでテレビ放映されました。
私たちの知らないところでアニメーションは完成していました。
制作会社や声優さんなど全て変更されていて、主題歌も別のアーティストの方でした。


和音さんから連絡をもらい、時が止まってしまったような感覚の中、
そのときは回らない頭でただただ和音さんを励ましていたような気がします。

大きな規模で動いていたので、話を聞いたときには受け止めきれず、
しばらくは何も信じられませんでした。

詳しい事情は書けないのですが、
アニメーションの制作が途中で止まってしまったそうです。
そして、そういうことは、そんなに珍しくないそうです。

仲良くさせていただいている制作担当の方が丁寧にいろいろ教えてくださり、
アニメの世界は想像以上に大変なところなのだと知りました。


そしてこの時に主題歌として発表される予定だった曲が、
2020年10月にデジタルリリースされた『unabara』です。
(現在BIG UP!から配信されております)
https://big-up.style/Thp6crO24D


作曲は和音正人さん。
レコーディングエンジニアは檜谷瞬六さん。
ミックスエンジニアは相澤光紀さん。
ボーカルは小林未季。
レコーディングはSONY乃木坂スタジオで行われました。

勘の鋭い方は、
「え?1番だけ?随分短いな」と思われたかと思います。
それはアニメに合わせた尺だったからです。

タイトルのみ変え、それ以外は全てそのままです。

あんなにみんなでがんばったのに、一瞬で全て無くなってしまった。
からっぽになってしまった。

ただただ悔しかったです。

—————–


そして、その1ヶ月後にコロナの影響で緊急事態宣言が実施され、
この話をみなさんにお伝えする以前に、
そもそも音楽活動自体がどうなるかわからない状況になってしまいました。

なぜかピアノに向かうことだけはできました。
その中で『A New Normal』を作曲し、
なんとか好きな人たちに声をかけ、発表することができました。
(現在Tune Core Japanから配信されております)
https://linkco.re/h2YpnbF0?lang=ja


viola 大辻ひろの
1st violin 島内晶子
Piano and Programming 小林未季
Chorus 太田裕哥、 Cana Sotte Bosse、 kaho*、 川口直久、かわはらだゆうま(ツバクラメ)、如月愛里、小林未郁、辻村崇、manzo、夕見子
Music Video Photography 浅見俊哉
Direction 松谷ヒロキ(パップコーン)
Composed and Mixed by 小林未季

私がこのとき歌唱メンバーに参加しなかった理由は
そのときボーカリストとしてチャンスを掴むことができなかった人間だから、と
心が折れてしまったからでした。

—————–


2021年、流産。

幸い周りには優しい方ばかりで、会えば気持ちは紛れたのですが、
毎晩泣いて、一人のときは死ぬことも考えていました。




何も残っていない私を支えてくれていたのは、作曲のお仕事でした。

そこで出会えた方々も本当に素敵な方ばかりでした。

制作スケジュールはなかなかシビアでしたが、
その中でも本当にのびのびと私らしく曲を作らせていただき、
みんなでつくる喜びが私を安心させてくれて、
生きることへ導いてくれました。

作曲家としても少しずつ規模が大きくなっていく中で、
先日のSNSにも少し綴った通り、気持ちの整理がついてきました。



そして、2021年末、再び妊娠、そして2022年出産。

これが、私のここ数年のできごとでした。


—————–


成し遂げられなかったことを書くなんてダサい、と思われるかもしれません。

でも、このできごとは私が人生をタフに生きるきっかけをくれました。
私は、今の私が好きです。

そして何より、こんなに大きなチャンスを作ってくれたのは、
他でもない、応援してくれている方々や、仲間、作品に関わる方々です。

本当に、本当にありがとうございます。


決して無かったことにはできない、試行錯誤と努力の日々。
第一線で活躍されている方々との繋がりと素晴らしいエネルギー。
プロの仕事。そしてチームワーク。信頼関係。

そこで得られた経験は本当に大きく、
今の音楽のお仕事をさせていただく時の基準となっています。

気が狂うほど苦しかった数年でしたが、
その中でも仲間と呼べる大切な人たちが増え、大切な家族も増えました。
もしかしたら今の幸せな生活を選んで生きるためには
必要なことだったのかもしれません。



とはいえ、やっぱり悔しい気持ちは時々夢になって現れるくらいなので(笑)。

もし小林未季の音楽がお役に立てる場面がありましたら、ぜひお声がけください。

何卒よろしくお願いいたします。

—————–

これからはシンガーソングライター、作曲家、そして母親という3つを軸に生きていくことになりますが、
ひとつひとつ大切に向き合い、
そしてみんなが笑顔になれるような新しい風を吹かせられたらなと思っています。

シンガーソングライターとしての活動は、
新曲が3曲、既存曲のリメイクを含めて5曲のレコーディングを進めています。

作曲家としても既にお仕事をいくつかいただいています。

母親としては、いろんなところで手を抜きつつ、
たくさん笑いながら日々乗り越えています。

もっともっとたくさんの景色を吸収していきたい。
そして、これから出会える人たちも含めて、大好きな人たちと共に、
そのときにしか描けない心象風景を全力を尽くして残していきたい。

いつか自分が死ぬときには、
ああ悔いのない楽しい人生だった、全てやり尽くした、と言って、笑って死にたい。

そこに向かって、生きていくだけです。




これからの小林未季の音楽も、どうぞよろしくお願いいたします。

小林未季

9.29【お知らせ】 アシスタント・共同制作者 募集

こんにちは、小林未季です。

この度、アシスタント・共同制作者を募集させていただくことにしました。

5年ほど前から舞台や映画の劇伴のお仕事をいただけるようになり、
ありがたいことに3年ほど前から依頼が増えて、
特に5月の産休前は3作品同時に制作したこともあり(ピアニスト佐合庸太郎さんには大変お世話になりました!)、
人手が足りないと感じることが多くなりました。

そして今年の7月に育児をスタートさせたこともあり、このタイミングでお知らせすることになりました。

この下に参考音源と条件を書きました。
小林と一緒に音楽を作りたいと思っていただけたら、ぜひご連絡ください。

ご意見や質問もウエルカムです。


<参考音源>

2019~2021年

toshiLOG (田邊俊喜さん主宰) 『4月の花嫁』『あの星に願いを』『さよならのかわりに』より5曲
※田邊さんに許可をいただき、簡単な曲紹介の動画を作りました。

2021年

川崎僚監督 Nikon Short Films with Z series『それぞれの、』

<チームとしての条件>

・スケジュールや締め切りを守れる

・ホウレンソウ(報告、連絡、相談)ができる

<技術面での最低限の条件>

・MIDI、wavデータのやりとりができる

・譜面制作ソフトで簡単なメロ譜がつくれる

・簡単なコードがわかる

・コード譜、メロ譜を送って、そこからストリングス+木管楽器などの簡単なアレンジができる

<できたらありがたい条件>

・Logicが使える(プロジェクトファイルが共有しやすいため)

・簡単なmixができる(オートメーション、panなど)

・keyscape、VSLが使える

<連絡先>

こちらのHPの【mail】までご連絡ください。

(直接のお知り合いの方は個別にご連絡いただいても大丈夫です!)

確認し次第お返事させていただきます。
そのあと、zoomかお電話で具体的にお話させていただき、お話を進めていけたらと思っています。

(初めての育児中のため、返事が遅い可能性があります…何卒よろしくお願いいたします)

いろいろ書いてしまったのですが、今はできないけれどこれからできるようになりたい、という方でもご連絡いただけたら嬉しいです。(私自身も勉強中です)

すごい技術や才能をお持ちだからお願いする、というわけでもなく、「お互いをリスペクトし合いながら一緒に曲づくりをする」そして「お互いを大切にしながら気持ちよく楽しく仕事できること」ことができればお願いしたいと思っています。

共鳴していただけたら、ぜひご連絡ください。

どうぞよろしくお願いいたします。

8.31

出産から1ヶ月が経ちました。

自分の子どもの、心臓の音。温もり。柔らかくて、あたたかい。
体中の細胞が震える日々です。

あまりの命の重さに
怖くなってしまったこともありましたが、
体の痛みが落ち着くにつれて、心も自然と落ち着いていって、
ひとつずつ冷静に整理しながら、
自分のペースを取り戻しているところです。

7.23 出産しました

7月21日、帝王切開で3390gの元気な男の子を出産しました。

本当に長い道のりでした。

赤ちゃんは何もかもがふわふわです。

励ましてくださった方々、また見守ってくださった方々、本当にありがとうございます。

今はただ無事に産まれてきてくれたことに感謝しています。

これから新しい家族の命、大切に育てていきます。

赤ちゃんの写真

7.15

お久しぶりです。

infoやSNSにも書かせていただきましたが、
第一子を妊娠しました。
お祝いや応援のお言葉をくださった方々、
本当にありがとうございます。

もともと多嚢胞性卵巣症候群、子宮筋腫、卵巣嚢腫という持病を抱える中で
昨年に初期流産を経験し、そして今回の妊娠に至ります。

6月に入り、切迫早産で緊急入院し、
退院後もずっと安静生活でしたが、もうすぐ出産です。

長く苦しかった道のりの区切りが
ようやく見えてきたな、と感じています。

頑張ります。

9.16

少し遅くなってしまいましたが、9月9日で無事誕生日を迎えることができました。
お祝いのメッセージをくださった方々、ありがとうございました!

いろいろと変化もあり、少しは度胸もついてきたかなと思います。
20代よりも30代の方が心の温度がいくらか高いみたいです。

それは、実際にやってみてできたことと、できなかったことの違いがはっきりと出て、
その中でチャレンジしたいことと、チャレンジしなくてもいいことが見えてきたからです。

闇雲に手当たり次第チャレンジするよりも、自分が本当にやりたかったことにチャレンジする方が、心の温度は上がる、ということを知りました。

今まで歩いてきた道があって、その先に今があって。
その過程でどうしても許せなかったことが、ここ最近少しずつ許せるようになってきました。
(「許す」は、「忘れることができるか」を基準に使っています、今のところ。考えだすと止まらなくなるテーマのひとつです。)


秋は実りの季節。
あなたの実りは、何ですか。

6.27

新しい歌を3曲作っています。

何しろ新しい歌を作るのはとても久しぶりなので、
はじめは言葉の美しいリズムを取り戻すのにちょっと苦労しました。(笑)

歌詞は2018年頃のメモからとったものもあり、
いずれも今必要なもので、自然と選ばれた言葉たちです。

音楽を、こと歌を作るときに思うのは、
「意識」と「無意識」の間には本当に大きな宇宙が広がっていて、
その境界線を少しずつ曖昧にしていって、
両者を繋ぐトンネルをつくるための工事をしている感覚です。

みんなと足並みを揃えたり、そのときに必要なものから逆算して選んでいく意識と、
他人と比べることなくその瞬間の気まぐれな快感に体ごと委ねる無意識。
どちらも好きなように行ったり来たりできるようにするためのトンネル。

自分のためのトンネルは、相手を尊重することにも繋がる。
だから、自分のトンネルのメンテナンスをすることは、
大人になるほど大切で、それを今、特に大切にしたいと思っています。

そう思わせてくれた出来事にも今は感謝できるようになってきたし、
またひとつ、自分の中にあった歪みを認識できたような気がしました。

「生きることは銀河のよう」

全く性格の違う3兄弟が生まれそうです。

また書きます。

4.30 お知らせとこれからのこと

とても嬉しいお知らせです。

本日情報が公開されました、 KADOKAWA READPIA 朗読劇『モノクロの空に虹を架けよう』の音楽を担当いたしました。
脚本は吉岡茉祐さん、演出は田邊俊喜さんです。
とても素敵なオリジナルの作品です。
5月10日(月)よりニコニコ動画の「READPIA」チャンネルにて配信開始です。

今回の音楽の制作では、
ヴィオラを大辻ひろのさんに、1st バイオリンを金子由衣さんに演奏していただきました。お二人のおかげで、本当に素敵な音楽ができあがりました。ありがとうございます。



そして、今までのことと、これからのことを。

少し長くなってしまいますが、
シンガーソングライターであり、作曲家であり、歌手である私の今の軸ができるまでの数年の話を振り返って書いてみました。
今大切にしたいことや、あまり書けなかった挫折した話も書いてみたので、よかったら読んでやってください。



劇伴作家としての活動が増え、今では同じかそれ以上を占めている状態です。全く想像もしていませんでした。

2016年頃からぽつぽつ、いわゆる歌のないインストゥルメントの作曲の依頼が来て、2019年にミュージシャンであり作曲家の大先輩のmanzoさんと出会い、そこから一気に舞台の音楽のお仕事をいただけるようになりました。

いろんなインタビューでもお話させてもらっているのですが、もともと作曲家になりたかったのです。
振り返ると、2018年に川崎僚監督の映画『Eggs 選ばれたい私たち』(現在日本で上映中です!)の劇伴と主題歌、両方を担当するという機会をいただけたことが大きなきっかけでした。主題歌の『あお』はもともとあった私のオリジナルの楽曲を使ってもらい、劇伴はいただいた脚本と編集中の動画を見てそこから作りました。ある程度悩みはしたものの、あまり無理なく、自然に自分らしく音を生み出すことができたと思います。
そして完成された作品がスクリーンで実際に流れたとき、素直に感じたのは、「あ、大丈夫かもしれない」という感覚でした。

「大丈夫かもしれない」というのは、私を知っている人はもうご存知だと思うのですが、私は基本的にネガティブ人間なので、
「作品を壊してはいないだろうか、私の感覚は間違っていないだろうか」と、とにかく迷惑をかけないように意識を置きながら、不安やプレッシャーと戦い、制作していました。
(いざ制作を始めると時間を忘れて夢中になっているのですが、作業していないときはずっとそんなことばかりに考えていました)
なので、「あ、大丈夫かもしれない」と思えたことは、たぶん私にとっては珍しく胸を張れることであり、そして希望でした。


また、昨年、幻冬舎の「あたらしい経済」のOPを作ったたとき、
元々は2曲提出したうちのイメージに近い方が採用される予定だったのですが、先方に気に入っていただき、2曲とも採用されました。(修正も細かい尺の調整をしたくらいでした)それも大きなきっかけでした。
その編集長であり『畳み人という選択』の著者もである幻冬社の設楽さんと、VoicyでおなじみのDJ Nobbyさんとお会いする機会をもらい、「わくわくできるって大切だよね」というお話で盛り上がり、こういう大人になっていきたいな、こうやって生きていきたいなと思いました。

今はコロナ禍のため、舞台の稽古や収録に参加することは全くできていないのですが、それでもリモートで連絡をとりあいながら安心して進めることができています。新しい刺激をいつももらっています。もちろん苦しいこともありますが、やっぱり素直に楽しいです。

改めて思うのは、一緒に仕事をする人とどんなに頑張ってもうまく噛み合わなかったり、自分を犠牲にし続けて壊れてしまうくらいならば、どんどん居場所を変えてもいいと私は思っています。実際そういう出来事がいくつもありましたし、今思えば自然なことだったと思っています。
だからこそ、今がとてもありがたい。
もしかしたら、20代でいろいろあってよかったのかもしれないです。

「お客さま」に対する考え方も大きく変わったと思います。
シンガーソングライターとしてライブ活動がメインだったときは、シンプルに「ステージの目の前のお客さまがお客さま」という意識だったのですが、
今は作曲家としての仕事は監督や演出家から依頼が来るため、お客さまは客席のお客さまだけではなくなりました。もちろん、みんなそれぞれが大切な人たちです。

また、3年前に引っ越しをして家にスタジオを作ったのですが、
もう100曲は作ったので「いろんな音が生まれるはじまりの部屋」みたいな感覚になってきました。

一見違う軸を持つように見える2つの仕事ですが、もしかしたら、シンガーソングライターとして今まで味わってきた、本番の身体中の細胞を開いていく「あの感覚」や、お客さんの座席から伝わる「そわそわ、わくわく」が、少しは役に立てているのかもしれないな、とも思いました。

そういう個人的な変化が起こる中で、昨年コロナウイルスが現れ、ライブも舞台も延期や中止になり、やっとこれからというところで、私の仕事はほとんどなくなってしまいました。
リモートで好きな人たちに声をかけて『A New Normal』を作ったり、少し休みはとりましたが、基本的にはDTMの技術の向上やアレンジの研究をしていました。
わからないことはmanzoさんにリモートで教えていただきながら、自分に足りないものを日々埋めている、という感じで生活しています。

劇伴で学んだことが自分の楽曲に活かされたり、逆に自分の楽曲の色が劇伴にも出たりして、取り組む度にぐんぐんと新しい植物が育っていく感覚があります。今、もしかしたら今までで一番楽しいかもしれません。

反面、大きな挫折もありました。
あまり詳しくは書けないのですが、実はメジャーデビューを控えていたのですが、いわゆる大人の事情で消えてしまいました。昨年の2月でした。そこに向かって準備をしていた数年だったといっても過言ではありませんでした。でも、今思えば、それは私にとっては重たすぎることだったのかもしれません。

自分は歌手としてやっていくと思っていたのに、作曲家にもなっていて、また別で他の人が作った歌を歌う歌手としてのお仕事もあって。他にも体のことで病院に通った時期もあったりで(今はもう元気です)、自分の人生が大きく揺れる中で、混乱していました。
コロナだけでもしんどいのに、勘弁してくれよ、どこまでしんどいことが起こるんだよ、という気持ちでした。みんなも仕事なくなったりして大変だし、と言い聞かせながらも、やっぱり辛かったです。

それでも、気づけばいろんな場所に自分の居場所ができていました。
周りにいる人たちは「小林未季らしい世界観」を理解した上で付き合ってくれている方ばかりです。そして何より、ものづくりに対して一生懸命で、真面目。
その居場所のどれもが私にとってはありがたく、愛しく、そして私らしく自由でいさせてくれます。

そんなわけで、
これからもシンガーソングライターとしても劇伴作家としても歌手としても、自分らしさを大切にしつつ、みんなで楽しく乗り越えて生きていきたいね、というおはなしでした。

ちなみに今、
劇伴作家としては、『YOSHITSUNE 廻』の音楽を、manzoさんと亀田萌子さんと共に制作中です。

シンガーソングライターとしてはカメレオンカルテットのメンバーと共に『新しい道のはじまり』『時間(とき)』をリメイクして配信に向けて制作中です。

リメイクが増えたらアルバムにして、それを持ってツアーがしたいです。

そして今、コロナ禍ではありますが、我慢ばかりではなく、
大好きなことをしたり、ときどき思いっきり自分を甘やかす時間をつくったりして、
気づいたら乗り越えていた、くらいの感じでいけたらいいなと思っています。

特に、私の音楽が好きだという方は、我慢が上手な人が多い気がするのです。
それはいけませんぞ〜(突然のムック感)

これを読んでくれたあなたが、深呼吸できていますように。
そして、また思いっきり笑顔で会える日が少しでも早く訪れますように。

読んでくれてありがとうございました。
またね。

小林未季

おまけ
4月に車の免許をとったのですが、それを友人に話したところ、笑顔で同乗を拒否されました。一体どういうことなのでしょうか。

4.1

免許をとりました。

周りには散々やめておけと言われましたが、とりました。

昨夜、家族を助手席に乗せて運転したところ
「意外と大丈夫だった」とのことでした。

エイプリルフールではありません。大丈夫です。
(って書くとダメな匂いしかしないですね、どうしたらいいんだ)

————————————————


4月2日から、川崎僚監督の映画『Eggs 選ばれたい私たち』が上映されます。
劇伴と主題歌を担当させていただきました。
卵子提供という繊細なテーマを扱った作品です。
確か2018年頃に作ったので、(2017年かも?)ピアノの音が若くてちょっと恥ずかしいのですが、主演の2人の距離感をピアノの連弾で表現したりと楽しく作らせていただきました。

ぜひ。

3.27

先日「SAITAMA なんとか映画祭」というイベントでMOVIXさいたまにて『漫画誕生』の上映があり、
そちらのサウンドトラック内に収録されている『あなたを想ってる(いのから楽天へ)』をゲストとしてピアノ弾き語りで歌わせていただきました。
2時間の上映の後で最後まで聴いてくださった方々、ありがとうございました!


いのさんは、日本初の漫画家である北沢楽天の奥さんです。
漫画家のあらい太朗さんが作詞作曲された曲で、
私は編曲と歌を担当させていただきました。
楽天さんへの愛情たっぷりのラブレターです。


左は司会の女優、村田綾さん。周りを本当によく見ていて、かっこいい女性。
言葉や動きのひとつひとつが本当に美しくて。たまにおちゃめで。笑
大尊敬&大好きなひとです。

右は素晴らしい音響をつくってくれたミュージシャン仲間の青木裕志!
音のセンスはもちろんのこと、彼の周りを大切にする生き方が大好きです。

ありがとうございました!