5.10 ワンマンのこと 今後に向かう気持ちのこと

4月30日からだいぶ時間が経ってしまいましたが、改めてワンマンライブにお越しいただいたみなさま、そして応援してくださったみなさま、本当にありがとうございました。

ブログを書くのが遅れてしまったのは、気持ちの整理がつかずどんな言葉を選んだらいいかわからずにいたからです。

気持ちの整理がつかなかった理由は2つあって、

1つはおかげさまで今回のワンマンをやり切れたこと。(ついつい理想を追いすぎる私にとって恐らくここまでの感覚は初めてです)そしてもうひとつは、これからのことについて、どうしても消えない漠然とした不安があったから。

わかってます。不安なんか一生消えるはずはないということ。

それでもなかなか書けなかったのは、これから私が次のステージへ進んでいくことがこわかったからです。簡単に言えば、自信がなかった。

アーティストがビビってるなんて、ばからしいことだし、書くべきことじゃないかもしれません。

でも、今の自分のシンガーソングライターとしての立ち位置、これからのこと、本当に届けたい人に届ける手段、音楽で人や社会をまもりたい気持ち、売れるということ…数年活動してきた中で、今の環境も含めて、違和感を感じたり疑問に思うことが積み重なって、混乱してしまい、パンク寸前でした。

だけど、ワンマンを終えてから会ったり連絡をとった人たちみんなが、私が次のステージに進むことを後押ししてくれた。励ましあえる優しい人たちがすぐ近くにいること。そして、私に”私らしく活動すること”を期待してくれているファンの人たち。私の才能をきちんと認めてくれる人たち。

迷いが消えました。おかげで、やっと、ここ数年のトラウマに感じていたことを客観的に受け入れることができました。”好きなものは好き。苦手なものは苦手。”ときちんと感じて、選ぶことができるようになった。

ここ2年で活動の仕方を大きく変えた結果でした。

選ぶ前は違和感を感じることも今よりずっと多かった。でもそれは、選ぶことを怠けていた罰のようなものかもしれません。

今は音楽制作の依頼を2本いただいていて、どちらも好きな作家さんの作品です。

クラウドファンディングのリターンもはじまります。お手紙を書いたり準備したりしながら、支えてくれた人たち一人ひとりに想いを馳せて。感謝をして。

私の夢は、これから私が歌ったり作ったりする音楽がいろんな人の支えになって、”売れる”というよりもその先にある”人をまもれる”こと。

今一番やりたいことは、素敵なアニメーション作品や映画の主題歌を歌いたい。その作品に寄り添った音で感動してもらいたい。

リスナーの人が豊かな気持ちになれるような、時にはしゃんと背筋がまっすぐになるような、時には柔らかくて強い気持ちを取り戻せるような音楽を作り続けたい。自分のためにも。優しい人こそ自分をゆるしたり、認めてあげることができるような。

そして、それを支えてくれるような出来事がここ10日間でたくさんありました。

自然に次のステージに行けることを分かり合える人たちとの出来事でした。

明日からの岩槻映画祭と、栄ミナミ音楽祭。

岩槻映画祭は川崎僚監督の『彼女のひまわり』の音楽を作らせていただいたので、そちらもぜひあわせて楽しんでください。

栄ミナミ音楽祭はありがたいことにパンフレットに大きく載せていただいているそうです。

出演の詳細はライブページからご覧ください。

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今回のワンマンライブについて。

『液体』というテーマをもらってから、自分が自分らしくいることを許されたような嬉しい気持ちでした。

空想にふけるよりもどちらかと言えば現実を見つめることの方が多い日々なので、あの曲やコンセプトに自分自身も助けられることが多かったです。

ああ、今私が液体だ。ああ、今彼女が液体だ。私が器になろう。とか。

曲に映像をつけてくださったVJの松谷ヒロキさん。

そして、この曲を作り歌うという大きな挑戦に力を貸してくれたサポートミュージシャンの小笠原一馬さん、大里健伍さん、冨田千晴さんに感謝の気持ちでいっぱいです。

『液体』は、正直年齢層が高い方にはさっぱりウケないのではないか、と不安はあったんですが、杞憂でした。

今流行の音楽とは少しずれているかもしれないけれど、私の中では文学のような気持ちで書いた楽曲だったんです。性別、年齢関係なく伝わるように、そして最後には雷雨の後に訪れる澄んだ空気を感じられるような楽曲にしたかった。

結構ハマったと言ってくださる方が多くて、70代の方からも「液体って曲があってさ、すごいんだよ」と言ってもらえるくらいの(改めてリスナーさんの年齢層の広さにびっくり…ありがとうございます)反響があって、「やった!」という気持ちです。

音作りに関しては、PAの野口大志さんがテキパキと手配をしてくださったり、当日も要望をすぐに反映してくださったおかげで、ベストを尽くせました。「自由に泳ぐ魚に見えた」という意見をもらえたように、私自身本当に気持ちよく歌えて届けられたなって感じました。今度は空を泳ぐ魚くらいになりたいなあ。いや、鳥かなあ。

スタッフに入ってくれたメンバー含め、まっすぐな気持ちで取り組んでくださる方々ばかりで、頼もしくて安心できて。ああ、こんなに自分の世界についてきてくれる人たちがいるんだなあと実感しました。と同時に、もっと次はこういう風にしてみたいなというイメージもバシバシ湧いてきました。良いエネルギーってこういうことなんだなって。

MV『セルディヴィジョン 』も公開され、5月20日前後には配信予定です。

さっき書いたように、今はステージに立つ仕事と同時に音楽の制作の案件をいただくことが増えました。

すごくやりたかったことでした。そしてそれと同時に自分がもっと突き詰めたい世界が見えてきました。出会う方も第一線で活躍されている方との繋がりが一気に増えてきました。

インディーズミュージシャンとして活動していくのは本当に大変なことばかり。だけど、やりたいことをしっかり示したら受け取って支えてくれる人がいるのも事実です。もっと大きく広がっていくために、たくさんの人の心をまもる音楽を届けられるように。自分らしく自然に。肩の力を抜いて。ときにじっくり見つめて。

まだまだ先は長いけれど、楽しんでやっていこうと思っています。

これからもどうぞよろしくお願いします!

小林未季

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